6月10日(土)JRハイキング 落城の小谷城跡を探訪しよう「月所丸」

今年は長浜開町450年としていろいろなイベントが行われます。羽柴秀吉による長浜開町はまた小谷城落城の時でもあります。そこで浅井長政公没450年事業の一環として、JRハイキングで小谷城跡、特に今回は月所丸を探訪しました。月所丸は山続きに越前へつながる「越前忍道」の途中にあり、落城時にお市、茶々・初・江が脱出した道とも伝わります。蒸し暑い日でしたが、京阪神等遠方からも含め25名の参加となりました。小谷城は石垣の城でしたが、その多くは落城後に破壊されたものの黒金御門や山王丸の東側には見事な野面積みの石垣がそのまま残っています。月所丸は小谷山の北面からの侵入を阻止するための砦で見事な遺構が見られます。近江では数少ない畝状の堀、高い土塁と尾根筋を切断する巨大な二重堀切があり、朝倉氏の増築の可能性があります。参加者の皆さんは高い土塁から二重の堀切を眺めようと盛んに動き廻っておられました。その後清水谷コースで全員が無事に御屋敷跡へ下山。この居館は浅井氏当主の屋敷であり、京極氏親子や将軍足利義昭を饗応した場所と考えられます。最近では公的な居館は下で、三姉妹などは山上で暮らしていたという考えも出されています。皆さん浅井長政やお市に思いを馳せて、ハイキングを楽しんでいただきました。

山王丸に残る野面積みの石垣 往時を偲ぶに十分な迫力です
月所丸の畝状堀と二重堀切での解説 山城ファンには見逃せない場所です
あちこち確認して回る参加の皆さん
御屋敷跡へ下山 お市様や三姉妹の行く末に思いが巡ります