賤ケ岳合戦の柴田勝家方砦跡は玄蕃尾城が有名ですが、今回は最終決戦場所でもある毛受兄弟を祀る墓所から猛将佐久間盛政が陣を置いた行市山砦までの柴田方主要ラインの尾根道を探索しました。途中には設置されたロープにつかまりながら登る急坂が一か所あるものの大体緩やかなよく整備された道です。遠方より早朝に出発されたご夫婦など30名余の砦ファンで賑わいました。行市山頂上からは麓の両軍の布陣地と己高山、小谷山や伊吹山なども遠望され佐久間盛政気分で景色を堪能しての昼食。柴田方のこのラインは強固な砦群ではあったのですが、賤ケ岳方面へ佐久間盛政が進軍し、その支援のため別所山砦の前田利家親子も進出したため両砦は使われることはありませんでした。戦局は佐久間隊の敗北と前田隊の撤退により柴田勝家の陣は総崩れとなり一気に敗色濃厚に。ここで毛受兄弟の身代わり作戦により勝家はかろうじて北ノ庄城へ敗走、という劇的な幕切れとなったのです。ファンの皆さんはその林谷山砦や中谷山砦など余すところなく探索し終え、予定通り路線バスで木ノ本駅に帰着しました。