前日までの残暑が一服して薄曇りの涼しい風の吹く中、心地よいハイキングとなりました。奥琵琶湖の最北端、長浜市西浅井町黒山の摩崖仏、石仏群から隣町の大浦の腹帯観音と琵琶湖船運の歴史を伝える丸子舟の館を訪ねました。摩崖仏は鎌倉時代後期の作と伝わり、街道筋の厚い信仰が偲ばれます。一方、石仏群は賤ヶ岳合戦の柴田方の武将達は初めから敗戦を予感して密かに家族をここに住まわせ、その武将達の墓地とされるもの悲しい言い伝えがあります。十一面腹帯観音様は数奇な運命を辿られ、戦国時代の戦禍を避けるため村人達は池に仏様を沈めてお守りしたのですが、忘れられたまま100年近くたってから引き揚げられました。近年にはお堂から窃盗団により盗難にあったのですが、数年後に奇跡的に無傷で戻られ、今は地元の世話方により大切にお祀りされています。
道端に佇まれる摩崖仏 道行く人々は安全を祈ったのでしょうか
石仏群と由来書き ご案内するのはベテランガイドです
十一面腹帯観音様 安産の祈願に腹帯を奉納して祈祷を受けます。美智子上皇后が今上天皇陛下をご懐妊の時には腹帯を祈祷して献上されました。そんなことで、「西浅井・にしあざい」に「ん」の字を入れると「妊娠安産」の町となります!!