出発直前には目的地の山並みが白く雨模様になるもののミストシャワー程度に終わり、曇り空の下、猛暑はひとまず和らぐ中を堂木山砦を目指す。参加者32名の大半は戦国ファンで山歩きより砦巡りに期待が集まる雰囲気の中、ガイドの解説にも気が抜けないプレッシャーが。蒸し暑い道中も鳥打山の切通しに到着。小休止の後まず堂木山砦跡に登り、現地の測量図を参考に広い砦跡を見て回る。続いて神明山砦跡へ向かう。途中にある送電塔下からは柴田方陣営も見渡せる眺望を楽しむ。神明山砦跡では遠方からの早朝出発の方もあって、少し早めの昼食をとる。昼食後は合戦の最前線の砦群で行われた前哨戦の解説を聞いていただく。この砦群は合戦の主舞台とはならなかったものの、秀吉方守備隊山路正邦への調略と離反があって、戦局が大きく動くきっかけとなりました。ここから先が前田利家、利長親子が布陣した茂山へと続くが、この所在地が明らかではなく、ここら辺りと推定される平地で進駐と離脱のドラマを聞いていただく。戦乱の中での離脱は容易ではなく、殿(しんがり)として秀吉方の攻撃を一手に引き受け戦死した横山長隆の子孫はその功績により代々加賀藩の重臣となったのです。この離脱の道を辿って権現峠付近の林道との合流点に到着し、ここからの下り坂が山道であるもののれっきとした県道なのです。到着した余呉湖ビジターセンターで冷たい飲み物などを補給し、予定より早い電車で帰路に就いて頂くことができました。