快晴の朝余呉駅には県内や京阪神方面からの参加者22名があり、特に今回は初めての企画コースとあって山城ファンには待ち望んだ期待感が溢れる。道中の二番穂が色づく田園地帯は賤ヶ岳合戦の秀吉方の陣営の真っただ中とあって砦の配置を解説しながら進んで、まず立ち寄ったのが中之郷の吉祥院。ここは前田利家が戦線離脱する時、殿(しんがり)として秀吉方の猛攻撃を受けて戦死した横山長隆の墓所とあって当時の激戦を偲ぶ。ここから林道へ入る。紅葉の残る樹間からは行市山、文室山、大平良山、山本山、余呉湖などを望みながら東野山砦(標高約410メートル)へ到達。豊臣兄弟方の有力武将で虎御前山にも砦跡が残る堀秀政が守備した所で、よく残る複雑な構造に皆さん興味深く探索されここで昼食とする。下山後は本日の目的地である天神山砦(標高約210メートル)を目指す。国安集落の式内社草岡神社に参拝すると、その裏山にあるのが天神山砦。ここは合戦当初秀吉方の最前線として築かれた砦でしたが、柴田方が行市山、別所山など更に高所に砦を構えたため、ここを放棄して神明山、堂木山へ後退しました。そのためこの砦への訪問は少なく、登山道も倒木などやや険しさがあるのもやむを得ないところです。ところが合戦には使われなかったためその分精巧な作りがよく残り、ファンの皆さんも興味深く隈なく探索されていました。本日のメインコースを堪能された一行は長い行程も元気に踏破されて無事余呉駅に帰着となりました。































































