2月4日 JRハイキング スノーシュー体験シリーズ「冬の賤ヶ岳縦走で感動体験」

今年のスノーシュー体験シリーズ第一弾「冬の余呉湖一周」(1月20日)は積雪がなく、おまけに雨予報のため事前に中止を余儀なくされました。その後24日には大雪となり、今回の第二弾に大いに期待がふくらみました…。

快晴の冬晴れに恵まれ絶好の登山日和となったのですが、残念、大雪の後は好天続きで一面にあった雪はほとんど消えてしまい、所々に残雪の塊を残すのみ。それでも登山愛好家の27名の参加の皆さんは元気いっぱいに余呉駅を出発。先日の朝ドラで余呉湖がロケ地に使われたこともあり湖畔の冬景色を楽しみながら、いよいよ元国民宿舎跡地から登山開始。一部急坂を難なく登って賤ヶ岳山頂に到着。今日の景色がまた一段と素晴らしい。眼下の余呉湖の北方の山々は白く雪をかぶり、横山岳がよけいにどっしりと見える。南を見れば、湖面がきらめく琵琶湖を挟んで、左に伊吹山の雄姿、右に湖西の山並みの美しさ。この景色を持って帰ろうと皆さん盛んにスマホを向ける。山頂に残る残雪も雪にあまり縁のない方々にはこれも楽しみの一つのようだ。この間ガイドの賤ヶ岳合戦の話も挟んで昼食など1時間ほど山頂を楽しむ。午後は合戦の秀吉方砦跡の大岩山砦と岩崎山砦へと下山道を進み、予定より早く余呉駅に到着。スノーシューは体験できなかったものの、大いに満足して頂いた一日となりました。

余呉湖畔登山口から横山岳方面を見る
急坂の登山道も難なく行く
この景色が素晴らしい 湖畔から見た横山岳も遠望される
ガイドの合戦話にも熱が入るが…景色も楽しみたい
笑顔で記念撮影
担当ガイドの事前下見ではこのような積雪だったのですが

12月16日(土)JRハイキング びわ湖の女王「オオワシ」を見に行こう が盛況でした

毎年人気の「オオワシ観察」ハイキングです。冬型の天気予報を心配してか当日キャンセルもあって29名で河毛駅を出発。琵琶湖畔までの道中では、まずドイツの教会風の建物が目立つのがヤンマーディーゼル創業者の山岡孫吉翁出身地の東阿閉の集落。孫吉翁はディーゼルエンジンの小型化に成功されて農業の機械化と農村振興に努められたことや、更にその向うに見える山並みの古保利古墳群の話などを交えながら二番穂が色づく田園地帯の中を行き、道の駅「湖北水鳥ステーション」に到着。ここで昼食とお買い物を済ませて隣接の湖北野鳥センターへ。オオワシ観察室ではスタッフさんの説明を聞きながら双眼鏡でお目当てのオオワシを探す。すぐにねぐらの木に休む姿を確認して「見えた、見えた」の歓声。その後は迫力ある大型スクリーンで大空を舞うオオワシの姿や魚を捕えた様子などに大喜び。湖畔にやってくるコハクチョウや鴨などの水鳥の説明も。帰りは高月駅へ向かう。この道中には今年のプロ野球ソフトバンクホークスドラフト1位指名の大阪桐蔭高校の前田悠伍投手の母校古保利小学校と高月中学校があって、これも今回のハイキングの話題のひとつでした。なお今年は琵琶湖の水位の異常低下という思いがけない事態で湖畔の水鳥の楽園が一変してしまい、今後の動向が心配されます。

双眼鏡でオオワシを探す
一路琵琶湖畔を目指して
大型スクリーンでその雄姿に感動
この圧巻の躍動感
センターではいろんな野鳥の剥製を展示
今年は湖畔の野鳥の楽園に異変が!
圧巻はオオワシの剥製

12月8日(金)トピックス 今年もオオワシがやって来ました

湖北の冬の一番の人気者とも言える、「山本山のおばあちゃん」として有名なオオワシが今年も元気にやって来ました。毎年高齢を心配されながらも期待に応えるように、26年連続でやって来てくれたのです。実は26年とは確実に観測された年で、それ以前からも飛来していたとも言われます。その頃は複数で飛来していたものが次第に数が失われ、残ったのがこの一羽であるようです。連日、この姿を見ようというファンが訪れ、熱心な写真家には数々のその雄姿が捕えられています。私たち奥びわ湖観光ボランティアガイド協会でも12月16日にJRハイキング「びわ湖の女王オオワシを見に行こう」を実施します。毎年人気の企画ですのでご参加をお待ちしています。以下にJR北陸線河毛駅の展示をご紹介します。

オオワシの解説
駅スタッフさん作成のポスター
大空を舞う姿も
愛好家の捕えた見事な狩りの雄姿
駅スタッフさん作成の等身大の雄姿も展示されています

11月25日(土)JRハイキング(日本の100名城登山) 紅葉の小谷城跡を一周しよう

いよいよ本格的な冬の到来を告げる天気予報でしたが、河毛駅には26名の戦国ファンが集合されました。予報に反し(!)出発のタイミングでは晴れ間が覗き道中の期待が膨らむ。まず、小谷戦国歴史資料館から追手道を登り一旦林道へ。間もなく「ワァ!」という歓声とカメラを構える見事な紅葉のトンネルに出る。ここからまた急な追手道に戻りたどり着いたのが望笙(しょう)峠。琵琶湖に浮かぶ竹生島を望む絶景の撮影スポットだ。一休みして小谷城の入り口である番所跡に到着。ここからが小谷城ドラマが展開するメインストリートとあってガイドの説明にも自然と熱が入る。今回のコースは頂上の大嶽(おおづく)を挟んで一周するため、足早に通過する箇所もあって、まず本丸跡までの見どころを概説して出発。虎御前山展望所からの見事な眺望、南には姉川古戦場を望み桜馬場の美しい紅葉を見て、本丸では長政公自刃の場面を偲んでいただく。気を取り直して中の丸、京極丸、小丸、そして詰城の山王丸へと急ぎ、ここで昼食。午後は六坊への岩場もある所を一気に急降下、分岐を大嶽に向けて急な階段道を登る。眼下の眺望が素晴らしい岩尾で一息入れて山頂の大嶽城跡に到着。登り切った達成感か皆さんの笑顔が美しい。ここからは西尾根を下山。雨で濡れた落ち葉はよく滑る。一歩一歩確かめながら長い下り坂を降りて行くと織田信長侵攻に備えて朝倉氏が準備した福寿丸、山崎丸に至る。浅井氏の小谷城には余り見られない土塁で構成された曲輪は見応えがある。そして何より下山途中の随所に美しい紅葉を目にして道中の疲れも癒され、元気に予定どおり河毛駅に到着。素晴らしい天気のもと紅葉を満喫したハイキングとなりました。

紅葉のトンネル この景色を持って帰りたい!
望笙峠で集合 後方が竹生島 笙とは「竹生」の一文字化の当て字! 
桜馬場の紅葉
姉川古戦場を望む
山王丸の石垣
大嶽城跡に登頂 どこまでも紅葉一杯の道中でした

11月19日(日)奥びわ湖ハイキング (寒地性と暖地性が混じり合う植生地) 山門水源の森の紅葉を満喫しよう! 

この日の集合地の永原駅は滋賀県ウォーキング協会の事業(150名参加)と当方の参加者21名が重なり大混雑。そのため出発が予定より遅れるというハプニングはあったものの、正午前に予定通り水源の森に到着。靴を洗い、環境整備協力金200円を支払って「森の楽舎」周辺で昼食をとる。ここでは山門水源の森の成り立ちと「山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会」のさまざまな保全活動を学ぶ。その後、沢筋コースをたどり山門湿原へ。湿地内にはヌマガヤの草紅葉が覆い尽くして今年の植生のフィナーレを彩り、その中にミヤマウメモドキの赤い実がひときわ目に付く。南分岐でブナの森コースから谷筋コースへ。やがて今日のメインである四季の森へ到着。例年なら赤や黄色のあざやか紅葉が見られるはずであったが、今年の気象が影響したのか今一つの感で残念。その中でシロモジの黄色が印象的であった。北尾根へ向かい、アカガシの森、ユキバタツバキの群生地を通り抜ける。参加者の中には花好きの人も多く、リンドウ、センブリなどを見つけ会話が弾み、花を楽しみながら下りると間もなく森の楽舎に到着。そこから帰路は路線バスで永原駅に予定通り帰着しました。

大浦川端を歩いて水源の森へ
普段は静かな駅もこの賑わい
森の楽舎(まなびや) ここで入山手続きと昼食
沢筋を行く 小さな滝も心地よい
湿原の森入口へ到着
黄色いじゅうたんとも思える草紅葉 もうすぐ冬
四季の森 いつもの様子とは少し違い、残念!
シロモジの下をアカガシの森へ
シロモジの黄色が映える

11月12日(日)奥びわ湖ハイキング 「好評おとちの岩窟・秋コース」敗者石田三成が再起をかけて潜伏した岩窟

大河ドラマ「どうする家康」はこの日遂に関ヶ原合戦となり、敗れた石田三成が家康の前に連れてこられた場面になりましたが、実は三成は戦場からゆかりのある古橋の集落目指して落ち延び、この岩窟に潜んでいるところを追っ手に捕らわれるという重要な場面がスルーされたのでした。

いつ降り出してもおかしくない空模様の中、このタイミングで熱烈な三成ファン18名が集いその岩窟を目指しました。中には前泊の方や早朝木ノ本駅8時半の集合にも遠近から集結し、バスで一路古橋の集落へ。ここで軽い準備運動で体をほぐし、いよいよ登山開始。このコースは尾根伝いに長い距離を歩くコースである。途中何度か小休憩をとり目的地を目指す。いつもと違い今回のメンバーは進むほど元気に。参加者同士の会話も弾み、予定より早く岩窟に到着。その入口を見て感動に浸るも、予想と違い狭い入口に躊躇しつつも探検にチャレンジ。5人ずつ順番に中に降りると、遂にここへ来たという達成感と、三成と同じ空間を共有したという感慨で、全員満足されていた。帰り道は一気に急斜面を降り林道を帰るというコース。後半も快調なペースで予定より早いため「三成・秀吉 出会いの法華寺三珠院」に立ち寄るというサプライズに参加者からさらに感謝される。結局、雨は帰りのバスに乗った時降り出すという幸運。参加者のパワーに雨雲も勝てなかったのかもしれない。最後に木ノ本駅では皆さんの拍手をいただき疲れも吹き飛ぶ一日となりました。

明るい尾根道を行く
登山口へ
己高山を遠望
送電塔下は見晴らしが良い 菅山寺も遠望される
おとちの岩窟で記念撮影 この狭い入口から中へ入りました
下山途中には己高山仏教圏の廃寺跡への登山案内板があります
秀吉との「三献の茶」ゆかりの寺院跡 三成のサクセスストーリーの始まりの地
下山し古橋バス停で待つひと時 ここまで雨は待ってくれました

11月5日(日)(紅葉の高尾寺跡へ)1000年の逆さ杉に往時を偲ぶ のハイキング

季節外れの陽気とはいえ好天に恵まれ、樹齢1000年の「奇樹」ともいえる「逆さ杉」を目指して山中に分け入った参加者は12名。この木は幾つかの寺院跡が点在する古代の己高山仏教文化圏の中にあります。バス停からまず式内社の神前(かみさき)神社鳥居前へ。この神社もかつては神仏習合の時代には寺院に関係していました。次に石道(しゃくどう)寺を左に見て小休止。この寺は明治29年の山津波により損壊したため大正3年に現在地に移転されました。その旧跡を見学していよいよ逆さ杉のある旧高尾寺跡へ登山開始。標高差370メートルの急坂の連続で何回か休憩を取りながら、あえぎあえぎたどり着いたその目の前に、周辺の木々を圧倒して力強く聳え立つ逆さ杉。その圧倒的な立ち姿にしばし呆然とするも、たちまち歓声が上がり、道中の苦も忘れて満足感に浸られた瞬間でした。逆さ杉の伝説は名刹鶏足寺を訪れた伝教大師最澄が、帰りに高尾寺を参拝し、近くの小さな祠の前で杉の枝を1本折って玉串を作り地面に立てたところ、その枝は不思議なことにスクスクと成長して立派な木に成長。その枝ぶりはまるで根っこの様に逞しく見えるようになったので、いつの頃からか村人に逆さ杉と呼ばれるようになったと言われています。昼食後、己高山の西尾根の合流点迄登り旧飯福寺へ下山。きつい下りながらようやく林道に到着しホッと一息。紅葉には少し早いもののここは紅葉の名勝鶏足寺として知られ、その境内や参道を散策しながら古橋バス停に到着。ややきつい行程ではありましたが、参加者の皆さんは充足感一杯に元気に帰路に着かれました。

旧石道寺跡地
神前神社 長い石段の参道がみごとです
もう少し頑張ります
逆さ杉に到着 写真に収めるのも大変
疲れも吹っ飛び笑顔で記念写真
気を付けて下山しましょう

11月3日(金・祝)JRハイキング(好評の峠越えシリーズ)余呉湖の尾根をぐるっと一周 が大盛況でした

昨年は50名余の参加者で好評だったこの峠越えシリーズは、今年は更に76名となる大盛況でした。朝から汗ばむ陽気の好天の中、余呉駅を出発してまず余呉湖ビジターセンターの賤ケ岳合戦図で戦況の推移と行程の概要の説明を聞いていただく。そこからいよいよ権現峠を目指して山道へ。途中小休止を挟むだけで元気に登って頂きました。峠には名前の由来となった祭祀の名残の石灯篭もあって、往時の往来が偲ばれます。そこから尾根道を大平良山、公法寺山のピークへ。この辺りのモミジの林が少しずつ色づき始めた景色の中で昼食。午後は一気に賤ヶ岳山頂へ。絶景を楽しみ、定点観光ガイドの話も聞いていただき下山道へ。道中は合戦の最初の激戦地であり、秀吉方砦の大岩山砦、岩崎山砦の跡地でそれぞれ戦国を偲んでいただく。ここまでの行程の感想を伺うと、皆さん満足されて元気いっぱい、余力充分。そのため余呉駅へは予定より少し早めに到着し、京阪神方面の方々は一つ先の電車で帰路についていただけました。

この先が権現峠 そこから左への尾根道へ
余呉駅前 続々到着の皆さん
余呉湖ビジターセンターの賤ケ岳合戦図前で記念撮影 ここで行程と合戦の解説
尾根道を行く 木々が色づき始めています
権現峠への道 れっきとした県道です!
賤ケ岳山頂 私たちガイドのメンバーが待受けガイドをしております
余呉湖を眼下にガイドの解説を聞いていただく

10月15日(日)湖北観音巡礼シリーズ 第21弾 観音霊場を訪ねるテクテク旅

「第39回観音の里 ふるさとまつり」が15日長浜市北部地域で行われ、周遊バスツアーなどの予約は早くに埋まるなど大変な盛況で、当ガイド協会もバスに添乗してご案内するお手伝いをしました。この日は普段は開けられない各所のお堂が拝観できるとあって、当ガイド協会の巡礼シリーズも賑わう筈でしたが、バスの人気の煽りを受けて(?)参加者は8名と少なめだった半面、和気あいあいと楽しい旅になり大変喜ばれました。木ノ本駅からまずは唐川の唐喜山赤後寺へ。ここは千手観音と聖観音が祀られていて、賤ケ岳合戦では二体の尊像を赤川に沈めて戦乱から難を逃れたと伝わります。次に東高田の青陽山赤分寺へ。ここはハナノキという珍しいカエデ科の木があることでも知られ、本尊の十一面観世音菩薩は、最澄が赤川の底から拾い上げたと伝わります。他には地蔵菩薩と弁財天が祀られていて、3体ともとてもきれいな仏様です。最後に東物部の高喜山光明寺へ。ここの十一面観音菩薩も幾多の戦乱の兵火から難を逃れたと伝わります。天保年間には盗賊が入り本尊を村の外れまで運んだところで不思議にも大盤石のごとく動かれず、盗賊はそのままにして逃げ去ったという奇談も伝わります。道中では予定外の横山神社の馬頭観音にもお参りできる奇遇を得、さらに高月図書館の井上靖記念室を見学。氏の小説「星と祭」で湖北の観音様が一躍有名になった縁を偲びました。解散は門前市で賑わう高月駅ですが、参加の皆さんは更に近くの観音様拝観に向かわれるなど充実した巡礼旅の一日でした。

赤後寺
赤分寺
光明寺
光明寺
井上靖記念室
ガイド協会員も高月駅で受付のお手伝い
高月駅前の賑わい

10月14日(土)JRハイキング  (佐久間盛政(柴田勝家側)の砦跡へ)行市山から賤ケ岳古戦場を俯瞰する

賤ケ岳合戦の柴田勝家方砦跡は玄蕃尾城が有名ですが、今回は最終決戦場所でもある毛受兄弟を祀る墓所から猛将佐久間盛政が陣を置いた行市山砦までの柴田方主要ラインの尾根道を探索しました。途中には設置されたロープにつかまりながら登る急坂が一か所あるものの大体緩やかなよく整備された道です。遠方より早朝に出発されたご夫婦など30名余の砦ファンで賑わいました。行市山頂上からは麓の両軍の布陣地と己高山、小谷山や伊吹山なども遠望され佐久間盛政気分で景色を堪能しての昼食。柴田方のこのラインは強固な砦群ではあったのですが、賤ケ岳方面へ佐久間盛政が進軍し、その支援のため別所山砦の前田利家親子も進出したため両砦は使われることはありませんでした。戦局は佐久間隊の敗北と前田隊の撤退により柴田勝家の陣は総崩れとなり一気に敗色濃厚に。ここで毛受兄弟の身代わり作戦により勝家はかろうじて北ノ庄城へ敗走、という劇的な幕切れとなったのです。ファンの皆さんはその林谷山砦や中谷山砦など余すところなく探索し終え、予定通り路線バスで木ノ本駅に帰着しました。

毛受の森 毛受兄弟を祀る霊園で行程の概要を説明
地元保存会の皆さんにより道中はよく整備され、案内板も随所に
行市山頂上からの景色 伊吹山、小谷山、己高山を遠望 秀吉方田上山陣なども
各砦には長谷川博美氏作成の測量図を掲示
山頂で記念撮影 満足感で笑顔いっぱいの皆さん 気を付けて下山しましょう